PMS(月経前症候群)はご存じでしょうか?
生理の1~2週間前になるとイライラ、憂うつ、集中できない、疲れ、不眠、頭痛、むくみ、肌荒れ、胸のはりや痛み、下腹部痛、など心身に様々な不快な症状が現れることをPMS(月経前症候群)といいます。
ではこのPMSがなぜ起きるのか?というとその原因ははっきりとはわかっていませんが、排卵後の女性ホルモンの急激な変動が関係していると考えられています。
PMSの症状は人それぞれで月によっても現れる症状が違うこともあります。中医学ではその症状により原因を考え根本的に対処していきます。
PMSのタイプと対策
PMSのタイプを症状により4つに分類しています。
どれか一つのタイプに当てはまるのではなく、タイプが重なっているケースも少なくありません。
1.気滞タイプ
このタイプは気の滞りによって症状がでています。
主な症状
イライラ、怒りやすい、胸のはりや痛み、頭痛、肩こり、喉がつかえる、便秘や下痢、ガスがたまる、月経不順になるなど
対策
PMSで多いのが気滞タイプ。ストレスによる原因が多いので、ストレス発散を心がけましょう。趣味の時間、ウォーキング、深呼吸、アロマ、ハーブティーなどで気分転換しましょう。
食事
柑橘類、香味野菜、お酢などの酸っぱいものを摂りましょう。体を温める食材(熱性)や辛い刺激物はなるべく控えましょう。排ガス、げっぷの多い方は豆類や芋類はなるべく控えましょう。
柑橘類、 シソ、パセリ、パクチー、あさり、しじみ、黒酢、ハーブティー(ミント、ジャスミン、ラベンダー)など
2.オ血タイプ
このタイプは血の滞りによって症状がでています。
主な症状
頭痛、胸痛、腹痛などの痛みが強い、肩こり、冷え性、手足のしびれ、経血が黒い塊がある、生理痛がひどいなど
対策
冷えがあったりや気の巡りがよくないと血は滞ります。体を冷やさないようシャワーではなく湯船につかるなど心がけましょう。また、適度な有酸素運動などで血行をよくし、暴飲暴食、過労、夜更かし、喫煙などは避けましょう。
食事
甘いもの、冷たいもの、味の濃いもの、脂の多いものはなるべく控えましょう。肉よりも魚を食べる割合を多くし、特に青魚は積極的に摂りましょう。体を温める温性、辛味のある食材を摂りましょう。
玉ねぎ、にんにく、しょうが、にら、さんしょう、長ねぎ、ひじき、黒豆、黒きくらげ、桃、青魚、シナモン、サフラン、紅花、ラッキョウ、黒酢など
3.痰湿タイプ
このタイプは水の滞りによって症状がでています。
主な症状
むくむ、太りやすい、食欲がない、吐き気、頭痛、めまい、痰が多い、尿が少ない、眠気がとれない、夢を多く見る、便がべたつくなど
対策
生理前は栄養や水分を溜め込みやすくなる時期。普段から脾胃が弱っているとさらに水分代謝が低下して体がむくんだり太りやすくなったりします。余剰な水分を取り除くことが大切になります。汗をじわりとかくような運動や湯船につかりましょう。
食事
利尿効果の高い食材がよいのですが、冷やす性質の食材も多いので、体が冷えないようにネギや生姜など体を温める温性食材と組み合わせて摂りましょう。
甘いもの、脂の多いもの、冷たいもの、ナマモノ、消化しにくいもの、お酒はなるべく避けましょう。
きゅうり、冬瓜、豆類、アサリ、シジミ、ハト麦、雑穀、梨、タケノコ、こんにゃく、ゴボウなど
4.不足タイプ
このタイプは気血の不足によって症状がでています。
主な症状
疲労倦怠感、不眠、めまい、目の疲れ、落ち込み、動悸、髪が抜けやすい、顔が青白い、経血の色が薄い、生理が遅れがち
対策
体に栄養を与えて精神を安定させている「血」や体を動かすエネルギーの「気」が不足していると普段から疲れやすいなどの不調がでている場合があります。しっかりと栄養を摂って気血を養う必要があります。
偏った食事、過度なダイエット、過度の運動不足、過度の運動、スマホの見過ぎ、過度の思い悩みは避けましょう。十分な睡眠をとるよう心がけましょう。
食事
赤い食材や黒い食材は、血を増やす作用があるので積極的に摂りましょう。
黒米、黒豆、黒ゴマ、黒きくらげ、黒砂糖、トマト、クコの実、鳥肉、羊肉、牛肉、マグロ、カツオ、レバー、カキ、ほうれん草、小松菜など
タイプに共通していえること
ストレスはためないで気分転換する
冷やさない
軽い運動やストレッチを日常にとり入れる
ちなみにイライラがあるとき、甘いもの(ケーキやチョコなど)をつい食べ過ぎてしまう方がいますが、血糖の急激な上昇下降によってかえって症状が悪化することがあるのでなるべく控えましょう。食べたくなったらドライフルーツやさつま芋など天然の甘さのものを選ぶとよいでしょう。
多くの女性を悩ませるPMSですが、養生や漢方薬を上手にライフスタイルにとり入れていくことで、症状が軽くなっていきます。
一人で悩まずに是非、草場漢方薬局にご相談ください。詳しくお話をお伺いした上で貴方にピッタリの漢方薬をご用意いたします。
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