不妊症に周期調節法 ~中医学な考え~

2019.2.13

中医学では妊娠しにくい原因を西洋医学とは異なる方法によって見つけ出し、その原因と考えられる体質や症状などを養生法や漢方薬などを活用して改善していきます。自身の体質を改善していくことで本来の妊娠力を取り戻していきます。

西洋医学の検査では特に問題が見つからない夫婦であっても、中医学的には問題となることはとても多いです。

西洋医学の不妊症治療では体質を改善させることはできませんが、中医学で行う不妊症周期調節法は、不妊症だけでなく月経痛、月経不順、子宮内膜症などの予防や体質改善にも役立ち、女性の健康づくりにもなります。また美肌などの美容効果もよく聞かれる福作用(良い作用)です。

西洋医学の不妊治療と平行して漢方薬を使うことはできます。一緒に行っていくことで妊娠プロセス全体を支えるための基礎づくりや不妊治療によって疲弊した体力を早く回復することもできますので、西洋医学の治療結果にもプラスに働きます。

 

周期調節法とは

西洋医学の生理メカニズムと中医学の陰陽気血理論を組み合わせて出来たものです。女性の基礎体温やホルモンの動態的な変動を参考にして月経周期に合わせて中医学的な考えに基づいて漢方薬を使っていきます。

月経周期を4つの周期(月経期、卵胞期、排卵期、黄体期)に分けて、それぞれの周期をサポートする別々の漢方薬を使っていきます。

○月経期は『子宮の大掃除』(5~7日)

月経期に子宮内膜をキレイに清浄することで新しい着床環境が作られます。月経期には活血薬、理気薬などで大掃除の手助けをします。無理なくスムーズに子宮内を清浄することは月経痛を和らげることにもなります。

○卵胞期は『しっかりとしたベッド作り』(7~10日)

卵胞期は子宮内膜の粘膜層を再生、増殖させて、卵巣内では卵胞を成熟させます。卵胞期には月経期で失った血を回復させて、しっかりとしたベッドを作るための栄養が必要となります。補血薬、滋陰薬を使い子宮内膜の回復と卵胞の成熟をサポートしていきます。

○排卵期は『スムーズな排卵、すばやくウォームアップ』(3日)

排卵期は卵巣内の成熟卵胞から卵子を排卵させて、黄体を作り、高温期へ移行させます。排卵期にはホルモン分泌の連携を良くしてスムーズに排卵、黄体化、高温期移行へとつなげられるように活血薬、理気薬を再び使います。

○黄体期は『栄養をたっぷり蓄え受精卵を迎える準備』(12~16日)

黄体期は栄養たっぷりの分泌液を蓄えて、受精卵が着床できる態勢を整えます。基礎体温は卵胞期より0.3~0.5℃程高く維持します。黄体期は安定した高温期を維持し、子宮内膜の着床、養育態勢をしっかり整えるために補陽薬を使います。妊娠していなくても次の月経を楽にしてくれます。

 

ベビ待ちの間、周囲からの何気ない言葉で傷ついてしまったり、なかなか授からないと悩んだり、不妊治療に過度の期待をかけ過ぎてかえって落ち込んでしまったりすることで、精神的に大きなストレスになってしまうことがあります。また、ストレスは心の病だけでなく、ホルモンにも影響を与えるため体調を崩しかねません。不妊治療は身体だけでなく精神的なケアも大切な側面になります。

健康に問題のない20代の夫婦でさえ排卵時の自然妊娠率は25%程と言われ、それほど高いものではありません。まずは心にゆとりを持って、心身ともにリラックスしていることがとても大切になります。そして、じっくりと治療に取り組んでいきましょう。ご相談くださいね。