健康になるために、病気にならないために絶対に外せないのが『睡眠』です。
ちゃんと眠れていますか?
睡眠時間はしっかりとれていますか?
日付が変わる前に寝ていますか?
睡眠中は体が休息するだけでなく修復や再生をしていく時間でもあります。
成長ホルモンをはじめ色々なホルモンが分泌され、寝ている間に体を整えていきます。
しかし、ホルモンは加齢と共に減少していき、40代では20代の半分、60代では4分の1まで減少すると言われています。
この限りあるホルモンを有効に使うためのポイントが睡眠を整えること。
寝ている間に多く分泌される『成長ホルモン』は、成長期の筋肉や骨を成長させるだけでなく、全身の細胞を修復して新陳代謝を活性化したり、免疫力を強化したりする万能のアンチエイジングホルモンと言われています。
成長ホルモンは90分周期のノンレム睡眠の1回目と2回目(睡眠後3時間)で分泌され、4時間程度かけて全身に作用していきます。このことから成長ホルモンの恩恵を十分に受けるには、7時間の睡眠が必要になります。
ある研究では睡眠時間が7時間以下でも7時間以上でも死亡率が高くなる結果が出ています。(個体差があり7時間では足りない事もあると思うので一応の目安です)
では、7時間の睡眠を守っていれば、例えば3時に寝て10時起きていればいいのか?というと残念ながらそれはいいことではありません。体内時計によって朝が近づくにつれ浅いレム睡眠が出やすくなってしまい、それに対して深いノンレム睡眠がおこりにくくなってしまいます。夜更かしし過ぎると成長ホルモンの分泌は減ってしまう可能性があります。
そして、もう一つの重要なホルモンが『メラトニン』です。
メラトニンは自然な眠りを誘うホルモンとして有名ですが実は強力な抗酸化作用を持っています。
体をサビさせ老化を早めたり、病気を招いたりするフリーラジカル(酸化物質)をメラトニンは減らすことができるのです。
このメラトニンは太陽光を浴びて15-16時間後に分泌され始め、数時間後にピークになることがわかっています。
例えば朝6時に朝日を浴びると21時からメラトニンが分泌され始めしだいに眠くなり寝ている頃にピークを迎えます。
『ゴールデンタイム』を作る
以前、22時~2時の4時間だけがゴールデンタイムでこの時間を逃すと成長ホルモンが分泌されないとかこの4時間だけ寝てさえいればいいなんて噂もありましたが、今では違うということが分かっています。
でもね・・やっぱりこの時間帯に寝ておくことは大事なんです!
じつは成長ホルモンとメラトニンの分泌のピークが同時になると相乗効果で、より深い睡眠と体の修復を促進することができるのです。
それこそまさに『ゴールデンタイム』ですね!
ではゴールデンタイムの恩恵を受けるには何時に寝るのがよいか?って話ですが、
23時には寝ていて7時間の睡眠をとる
じつはこの時間に寝ていることは中医学的にも大切なことで、血が肝に戻り浄化される時間帯でもあります。また中国では「子の刻(23-1時)に眠らないなら1回の食事を抜いたほうが、ずっと良い」ということわざがあるくらい重要な時間帯です。
どんなに遅くても日付が変わる前には寝れるようにできるといいですね。
睡眠の質を良くする方法
質の良い睡眠を得るには睡眠前から準備していくことも大切です。
・規則正しい生活を心がけて就寝時刻を大きく変えない。
・夕食は寝る3時間前には済ましておく、消化に良い物をよく噛んで食べる。
・寝酒しない。
・寝る1時間前までに湯船につかったり、ストレッチして血流を良くしておく。
・寝る1時間前はスマホやパソコンなどの使用を避ける。
・寝る30分前には歯磨きを済ませる。
・寝る時間が近づくにつれ室内の電気も暗くしていく。
・寝るときは明かりを消し暗くする。
・朝起きたら太陽光を浴びる。
睡眠負債はありますが睡眠貯金はできません。寝だめはできませんので、毎日の「睡眠時間」と「睡眠の質」をおろそかにしないで自然な健康作りをしていきましょう。