気(き)について

2018.8.16

気について説明しています。

気とは、形はないものの全身をくまなく巡っていて、生命活動を維持するためのエネルギーのことです。

気の作用

●ものを動かす作用

歩くなど体を動かしたり、おしゃべりをしたりなどのすべての動作は気の作用によって行われています。また、内臓を動かして消化、吸収、排泄を促したり、血や津液を循環させたりします。
この作用が低下すると倦怠感、内臓の機能低下、血液や体液の流れが悪くなるなどの症状が現れます。

●体を温める作用

体温を維持します。
この作用が低下すると手足が冷える、寒気、尿が薄くて多いなどの症状が現れます。

●体を保護する作用

細菌、ウィルス、花粉などの侵入を防ぎます。
この作用が低下すると風邪をひきやすい、すぐ熱が出る、すぐ寒気がするなどの症状が現れます。

●異常な排泄や出血を抑え、内臓を固定する作用

汗や尿の排泄をコントロールしたり、出血を防いだり、内臓を一定の位置に保ちます。
この作用が低下すると汗が止まらない、尿が漏れやすい、頻尿、子宮下垂、脱肛などの症状が現れます。

●ものを変化させる作用

血や津液を作ったり、体の不要な水分を汗や尿に変化させたりします。
この作用が低下するとむくみ、汗がでない、尿がでないなどの症状が現れます。

●栄養をあたえる作用

気の一種である営気は、精と津液から血を作ります。営気には血と同じ栄養作用があり各器官に栄養をあたえます。
この作用が低下すると痩せる、疲れやすいなどの症状が現れます。

気の種類

気は作用する部位によって違う名前で呼ばれ、成分や働きも異なります。
元気(原気)、宗気(そうき)、衛気(えき)、営気(えいき)、臓腑の気、経絡の気など

「病は気から」という言葉がありますが、気は体を守り健康を保とうと働いています。この気の力が弱まり不足したり滞ったりすると病気になるということです。