眼精疲労、ドライアイ、白内障、緑内障、加齢黄斑変性、飛蚊症、網膜剥離、眼底出血など目の病気や不調は加齢に伴って発現しやすくなりますが、他にも紫外線、スマホ、近視、喫煙、生活習慣病などによっても目の病気のリスクは高まります。
最近ではスマホやパソコンを長時間見続けることで眼精疲労、ドライアイが年代を問わず急増しています。また、スマホ老眼といった言葉までできるほど、私たちの日常生活では目をとても酷使しています。
一度、視力障害が発症すると改善が難しく、生活にとても影響が出てしまいます。もし、目に何らかの異常を感じるようでしたら早めに眼科を受診しましょう。
中医学では目の不調を「目と臓腑の関係性」や「気血水の巡り」を重視しています。日々の養生や漢方でこれらを整えて、目の健康と若さを保つようにケアしていきましょう。
●眼精疲労・スマホ老眼
スマホやパソコンなどで目を酷使することで起こります。他に肩こり、頭痛、不眠、ドライアイなどの症状を伴うこともあります。画面と目の距離を離したり、1時間毎に休憩して目を休ませましょう。ブルーライトは太陽光に近い波長のため、夜遅くまで画面を見ていると睡眠障害になることもあるので注意しましょう。
中医学では
目や目の周りの筋肉の疲れは、五臓の肝と腎が関係しています。目を酷使すると肝血や腎陰が消耗して眼精疲労やスマホ老眼になると考えます。また、気血の流れも悪くなり肩こりや頭痛につながります。肝や腎を補い気血の巡りをよくする漢方薬を使います。
●ドライアイ
涙の量や質が低下することで目の乾燥、充血、ゴロゴロ、かすみ、ぼやけたりする症状が起こります。角膜が傷ついたり、炎症などの眼病リスクも高くなります。
10秒間まばたきを我慢できなければ要注意です。普段から意識してまばたきをして目を潤したり、防腐剤の入っていない人工涙液を点眼するのもいいでしょう。
中医学では
涙は『肝の液』と言われ、目の乾きは肝陰不足が考えられます。目を潤すには肝と腎の陰を補う漢方薬を使います。
●白内障
目のレンズである水晶体が濁る病気で、かすむ、まぶしい、二重に見えるなどの症状が起こります。加齢や紫外線による目の老化が主な原因ですが、喫煙、強い近視、糖尿病、ステロイド剤の長期使用などもリスクが高まります。日常に支障をきたす場合、濁った水晶体を取ってレンズに入れ替える手術を行います。
中医学では
目のかすみ、視力低下は肝腎不足、紫外線によるダメージは肝の消耗、加齢は腎精の衰えであると考えます。肝や腎を補う漢方と血の巡りをよくする漢方などを使います。
●緑内障
視神経が傷ついて視野が狭くなったり欠けたりします。房水がうまく排出されずに眼圧が高くなることで起こりますが、眼圧が正常でも発症することがあります。重症は失明することもあり、病気で失明する原因の第一位は緑内障になります。ほとんどの患者に自覚症状がないため、生活に支障が出るまで気づかないことも多く、定期検診による早期発見、早期治療が大切になります。眼圧を下げる点眼薬で進行を抑えますが、病状が進んだ場合はレーザー治療や手術を行います。
中医学では
房水の水分代謝は腎が関係し、遺伝や加齢は腎精が関係していると考えます。気血水の巡りをよくすることも大切です。
●加齢黄斑変性
黄斑が変化して視野が歪んだり、中心が欠けたりして見えます。また異常な新生血管から出血を起こすこともあります。加齢が一番の原因ですが、遺伝、強い近視、紫外線、喫煙、亜鉛・野菜不足などでリスクが高くなります。
中医学では
老廃物や黄斑の浮腫みを痰湿(たんしつ)、出血は瘀血(おけつ)、遺伝や加齢は腎精と考えます。痰湿や瘀血を取り除きながら腎精を補う必要があります。
●飛蚊症・網膜剥離
飛蚊症は目の前に糸くずや虫が飛んでいるように見えます。多くは生理現象ですが飛蚊症が急に変化したら網膜に穴や裂け目ができたり、眼底出血などの可能性もありますので眼科を受診しましょう。
中医学では
飛蚊症は肝血虚、眼底出血は瘀血が考えられます。肝血を補ったり、瘀血を取り除く漢方を使います。また、網膜を強くする漢方を使います。
目の健康のための生活習慣
睡眠はしっかり
睡眠が6時間以下になると視力が低下すると言われています。また、寝る時刻も大切でなるべく23時には眠れるようにしましょう。
適度な運動
汗ばむ程度の運動を習慣にして血流をよくしましょう。
紫外線対策
日傘、帽子、UVカットのサングラスで紫外線対策しましょう。
スマホ、パソコン、テレビの見過ぎに注意
強い光やブルーライトは目の健康に影響します。休憩を入れるなど長時間見続けるのは止めましょう。寝る前には見るのを止めましょう。
禁煙
喫煙は血管を収縮させたり活性酸素を発生させて目の病気だけでなく様々な病気を引き起こします。受動喫煙でも影響があるとされています。
お酒はほどほど
肝臓に負担がかからないように飲酒はほどほどにしましょう。肝と目は関係が深く、肝の不調は目に現れます。
目の体操や目の周りのツボをマッサージ
近くと遠くを交互に繰り返し見て目のピント調節をしている筋肉をほぐします。
目の周りのツボをマッサージしたり、蒸しタオルを目全体にあてるのもおすすめです。
さんちく:眉頭と鼻の付け根の間のくぼみ
押し上げる
せいめい:目頭と鼻柱の間
押しながら上下に動かす
たいよう:眉尻と目尻の中間から指1本外側
円を描くように押す
左右両側気持ち良い程度に押しましょう。
眼球は押さないように注意しましょう。
目の不調が気になる方は草場漢方薬局にご相談くださいませ。詳しくお話をお伺いした上で貴方だけの漢方薬をご用意いたします。
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