血(けつ)について

2018.8.15

血について説明しています。

血とは、いわゆる西洋医学でいう血液としての働きだけではありません。中医学での血は他のいろいろな作用もあります。
血は「飲食物の栄養」と「津液」と「精」が合わさって作られていると考えられています。

血の働き

●体に酸素や栄養を運ぶ

血は栄養素を豊富に含んでいて、全身を巡り各器官に栄養や酸素を運びます。
この作用が低下すると
知覚が鈍る、爪がもろくなる、けいれんするなどの症状が現れます。

●体を潤す

血は全身を巡り各器官に潤いをあたえます。
この作用が低下すると
皮膚が乾燥する、口が渇く、目が乾くなどの乾燥症状が現れます。

●精神を安定させる

血は精神活動の実体的な栄養源でもあります。血が十分ある場合には、精神や情緒が安定します。
この作用が低下すると
不安感や情緒不安定や不眠などの症状が現れます。

●血は精に変化する

血の一部は気の作用によって精に転化します。長い間、血が不足していると精も不足する可能性があります。
精について

血の特徴

●血は血管から漏れたり、流れが停滞したりすると血としての作用がなくなってしまいます。
●血に過度の熱が加わると血管から漏れて出血を起こします。
●血に過度の冷えが加わると血の流れが停滞して激しい痛みが起こります。