漢方薬は漢方相談しているところで

2019.2.9

「漢方薬を飲んでみたいなぁ」と思われている方は、ぜひ漢方相談をしているところに行きましょうね。

医師、薬剤師、登録販売員というだけでは、漢方薬を扱うことはできますが、漢方の知識があるとは限りません。

またご自身で漢方を選んで購入する場合も注意が必要です。パッケージに書かれた効能だけを見て選ぶのは間違いのもとです。

例えば、冬に大流行のインフルエンザですが、ここでよく使われる漢方薬に『麻黄湯』があります。

麻黄湯は『辛温解表、発汗散寒、宣肺平喘』という作用があり、悪寒がして汗が出ていない、咳が出るような時に使います。

でも、インフルエンザは症状変化が早くて、始めに悪寒があったとしても、すぐ高熱が出て発汗しますね。こうなるともう麻黄湯の『体を温めて発汗させる』という作用の出番は終わりです。

ですから処方箋で麻黄湯や葛根湯が1週間とか出ても飲み続けることはないですからね。保険薬局の薬剤師も「必ず飲みきって下さい」とか言わないように気をつけましょう。

麻黄湯、葛根湯、小青竜湯は風邪やインフルエンザのひき始めで『悪寒があり汗がでていない』で使いましょう。(妊婦や虚弱な方には使いません)

また、これらの薬は喉が痛いなどの炎症のある風邪には向きませんし、悪化する場合もありますのでご注意ください。

喉の痛みなど熱の風邪には『天津感冒片』や『銀翹解毒散』『板藍根』などを使います。これらは処方箋でもらえる医療用漢方にはありません。販売のみになります。

風邪の漢方薬をお話しましたが、他の漢方薬についても同じ事がいえます。病名だけで漢方薬を選ぶようなことはしないようにしましょう。

「漢方薬を飲んでみたいなぁ」と思いの方は、ぜひご相談ください。