『薬食同源』という言葉があるように、心身の健康のためには『食養生』はかかせません。
食べ物は胃腸によって消化されながら体に必要なものは栄養として取入れられ、不要な物は排泄され、分別されていきます。
胃腸がうまく働いていれば分別はうまくいきますが、何かの原因で胃腸の働きが低下すると栄養がうまく作られなくなったり、不要な物をうまく排泄できなくなったりします。栄養にもならず排泄もできなくなって体に溜まった不要な物は『湿邪』となって体に害をあたえます。
食べ過ぎ、飲み過ぎ、早食い、よく噛まないなどは『湿邪』を生じやすいですが、食事内容のバランスが悪くても、湿邪は発生しやすくなります。
バランスのよい食事の比率は
穀類:4-5割
穀類には米、小麦、トウモロコシの他に芋類、根菜類(サツマイモ、サトイモ、カボチャ、ジャガイモ、レンコン、ゴボウなど)も入れます
野菜類:4割
旬の葉もの野菜を中心にキャベツ、白菜、小松菜、チンゲン菜、トマト、キュウリ、キノコ類、海藻類など
動物性のもの:1-2割
動物性のものは肉、魚介類、卵、牛乳、乳製品など
根菜類を野菜類から外してみると野菜類が不足しがちな方が多いです。
野菜類は葉もの野菜を多く摂り、プラスで他の野菜を摂り入れましょう。胃腸が元気ならば旬の生野菜も食べましょう。
この割合になるようなメニューで食事量は腹8分目を守り、ゆっくりよく噛んで食べましょう。
そうすることで胃腸の負担が減り、胃腸が元気なっていきます。
胃腸が元気によく働ければ消化吸収がよくなり、よい栄養が作られて、体も元気になっていきます。
次の食べ物は摂り過ぎ注意!
以下のものは胃腸の機能を低下させるといわれています。
・甘過ぎるもの(チョコ、甘い菓子類)
甘味は『滞る』性質があるため、体内に湿邪を生じやすい
・脂っこいものや肉類(揚げ物、ポテトチップス、肉)
消化吸収しにくく『湿熱』(湿邪に熱が加わり湿邪より悪い)を生じやすい
・香辛料が多いもの(唐辛子、カレーライス)
刺激性が強く熱を生じやすい
・加工食品(味付けしてあるもの、化学添加物)
消化吸収しにくいため湿熱を生じやすい
・牛乳、卵、チーズ、(大豆)
消化吸収しにくいため湿熱を生じやすい
・生もの、冷たいもの(刺身、アイス、清涼飲料水など)
胃腸を冷やし消化吸収能が低下し湿邪が生じやすい
・アルコール
湿熱を生じやすい
・コーヒー
興奮性が強く熱を生じやすい
・タバコ
熱毒を生じやすい
食養生は長く続けていくことが大切になります。あまり厳しく制限し過ぎてしまっても途中で嫌になったりストレスになったりします。多少ゆるくても長く続けられるとよいでしょう。
食事バランスがどうしてもうまくいかない時には『自然の健康食品』等を使ってみるのもいいです。ぜひ、ご相談ください。